雨漏りの真因と応急処置の1アイデア

 地球温暖化などの影響からか最近の気候は
信じられない状況を発現させているように感じます。
台風の大型化や発生頻度の多数化、こと地元大田区が
属する東京都内においてもヒートアイランド現象の発達化による
局地的な集中豪雨などが頻発するようになりました。
局地的集中豪雨の発生場所は、都内では練馬区。
 そのメカニズムですが、数年前のテレビ放映の時では
新宿副都心で発生した熱気が急激に上昇して北西方向に移動し、
東京湾、相模湾そして鹿島灘からの海風を受けて大きな積乱雲になり、
一気にダウンバースト状になって豪雨を起こさせるとのことでした。

さて、住宅における雨漏りの発生部位はどこが一番多いのでしょうか?
住宅に限らず、建物で雨漏り発生部位の多くを占めるのが壁面からと
言われております。ある調査では70%以上が壁面からと言われております。
壁材と窓サッシの取付け部分からであるとか、窓サッシの枠からとか
壁仕上げ材に発生している、ひび割れ部分からとか・・・。
普段の降雨では起こらないが台風時などの横風を伴う降雨の時に雨漏り
が発生するという場合は、原因のほとんどが屋根や屋上の防水機能の問題
ではないことが多いのです。
場合によっては結露対策の不備による結露現象を雨漏りと感じてしまう
場合もあります。


雨漏りが発生した場合の対処方法は、どのようにしたら良いでしょうか?

■緊急時の対応について; ズバリのバケツ作戦!
   古来からの方法ですがバケツを置くこと。
  そして水はねを防止するためにバケツにタオルや新聞紙などを
  敷きつめること。
  バケツが無い時は一次しのぎで風呂桶でもOKです。
  この風呂桶の底にタオル、新聞紙を敷きつめます。
  次にそれを元にごみ捨て用のビニル袋を用意してビニル袋の底に
  先ほどの風呂桶を入れます。45リッター以上のゴミ袋ならとりあえず一晩は
  大抵は対応可能です。
  その後は、建ててもらった工務店、大家さん、管理している不動産屋さん
  などに速やかに相談して下さい。
  その際に、いつまでに補修対応などしてくれるか時期を確認することです。
  時期を確認すると、どの時期までゴミ袋+バケツ作戦を続けるか見通しが
  つくからです。良い業者の見分け方は、24時間以内で原因究明と応急処置も
  全て完了が合格レベルですよね。

  壁面を伝わってくる雨水は、バケツ作戦使えないのでは・・・?>

 確かに家の中の壁面を伝わってくる雨漏りは垂直的に垂れ落ちるものでは
 ありませんし、そのままではバケツは使えませんので、ちょっと工夫が
 必要となります。
 まず、家庭にあるストローで大きめなモノを用意します。さらに、そのストローの
 手元を小さく針で穴開けしておきます。そして雨漏りが染みてくる最初の
 場所にキリ等の工具で穴を開け、そこにストローを先に穴開けした部分が内部
 に入るように上斜め方向に差込みます。  
 これでストローを伝わって雨水が部屋内に流れ落ちるようになったら
 それを受けるために前述のバケツを用意します。
 その後、壁仕上げ材が膨潤(水を吸ってグズグズになる現象)する前に、
 ビニルシートか、ゴミ袋を開いたもので
 壁面を養生し、バケツに集水させるように設置します。
 降雨後の処置は前項のとおりです。 

投稿者 地元の建物のお医者さん : 2008年08月29日 17:37 | コメント (0) | トラックバック

住まいの環境問題マメ知識

●住まいの環境問題マメ知識
    1.恒常性(=ホメオスタシス)とは
             生命を維持するために体内の環境を一定に保とうとする働き
     =自然治癒力(本能)
            最近では、地球それ自体が一個の生命体であるとするガイア理論
            により地球の恒常性(=ホメオスタシス)についても議論が為されている。
 2.恒常性(=ホメオスタシス)を脅かす環境問題
    【生命を維持するための恒常性(=ホメオスタシス)と環境問題の構造】
     実は、環境問題で挙がっているキーワードそれぞれが密接な関連と恒常性に多大な
             影響を与えています。
       ホメオスタシス表(正).jpg

          つまり、毎日の生活スタイル(衣・食・住)の改善を実践していくことが
         最も大切なのですね。シックハウス症候群、化学物質過敏症、環境ホルモンによる障害
         などの疾患に対して医学的な根治療法の決め手がまだ無いようです。
         生体の持つ恒常性(ホメオスタシス)を整える(自己回復力を高める)環境作りが
         最も重要ではないでしょうか?

         住環境の改善を推奨致します。私共に御相談下さい。
              ■無料問診(info@kansha-de-ikite.com)
   3.用語の解説
      1)シックハウス症候群:
                 シックハウス症候群は、住居内での室内空気汚染に由来する様々な健康
            障害の総称を言います。厚生労働省の室内濃度指針値よりも高い値(もしく
            は、その前後あたり)のVOCで症状が出現し、問題となる住宅、環境など
            から離れると症状が軽快、あるいは消失することです。
           その背景には、住宅の高気密化、高断熱化が進み、新建材と呼ばれる化学
           物質を含有した建材を多用したことにより、室内空気が化学物質などに汚染
           され、そこに住まう人の健康に悪影響を与えてしまうようになりました。
    2)化学物質過敏症:
      最初にある程度の量の化学物質に暴露されるか、あるいは低濃度の化学
           物質に長期間反復暴露されて、一旦過敏状態になると、その後極めて微量
           の同系統の化学物質に対しても過敏病状になることです。厚生労働省の室
           内濃度指針値の1/10~1/20など、通常の人なら適応できるような極めて微
    量で病状が出てしまうことをいいます。
    (2006年1月29日(日)23:00~TV朝日系
     素敵な宇宙船地球号『テーマ:化学物質過敏症』放映)
  3)VOC:
      揮発性有機化合物Volatile  Organic  Compounds
      沸点が50~250℃と比較的に低い温度で蒸発する有機化合物です。
      厚生労働省 室内濃度指針値で定められているVOC(13物質)
      は以下のとおりです。
      ※指針値は通常一生涯摂取しても健康への有害な影響は受けないとされる値

                       VOC一覧表(正).jpg

      ※クロルピリホスは、建築基準法において使用禁止
      ※ホルムアルデヒドは、建築基準法において使用面積制限

  4)環境ホルモン:
       外因性内分泌(エンドクリン)撹乱物質と言います。内分泌系は、ホルモンと内分泌腺
     で構成されております。1997年米国スミソニアンワークショップという環境ホルモンに関する会議
             にて定義された環境ホルモンとは、「生体の恒常性(ホメオスタシス)、生殖、発生あるいは
             行動に関与する種々の生体内ホルモンの合成、貯蔵、分泌、体内輸送、結合、
            そしてそのホルモン作用そのもの、あるいはクリアランスなどの諸過程を阻害する性質
            を持つ外来性の物質」
  ●ホルモンとは
        「刺激する」、「起動する」という意味のギリシャ語に由来する言葉であり、「体内の
     特定の組織で生成され直接体液中に分泌されて運ばれ、特定の組織の活動を調節
     する生理的物質の総称」を言います。
  ●ホルモンのはたらき
       個々のホルモンレセプターを刺激して遺伝子を活性化し、必要な生体反応を
     起こす。レセプターが鍵穴で、鍵がホルモンの役割となります。
     問題は、外来性物質の中に合鍵の作用をする化学物質があるということでそれが
     環境ホルモンの作用です。つまり環境ホルモンは外来から体内に
             侵入し、生体内でホルモンのようなふるまいをする物質と言えます。

            環境ホルモン物質一覧表(正).jpg            

  ●私たちの近くにある環境ホルモン
       上記の一覧で赤太字の物質は、過去に重大な被害があった物質か或いは
            現代でも比較的に私達のまわりに多く存在しています。
      ★過去に重大な被害があったが現在は使用していない、または使用が少ない
          ポリ塩化ビフェニール類(PCB)、DDT、トリブチルスズ、
          トリフェニルスズ、カドミウム、水銀

      ★現在でも使用されている(建材等)
          ビスフェノールA  (ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂の原料)
          フタル酸エステル (塩化ビニル樹脂の可塑剤原料)
          トリブチルスズ   (船底塗料)
                     (一般塗料、建築塗装・防水剤、充填剤) 
          スチレン       (FRP用ポリエステル樹脂の溶剤)    
          アルキルフェノール(洗剤などの界面活性剤)
          
フタル酸ジ-n-ブチル(塩化ビニル樹脂の可塑剤原料)

4.すまいの環境問題対策
      建築に関する規制として平成15年に建築基準法が改正され床下や基礎に
           使用されていたクロルピリホス(防虫・防蟻剤)は使用禁止になりました。そして壁・天井に
           使われるベニヤ板材に含有されるホルムアルデヒド(ホルマリン)(接着剤・消毒剤等)は
           使用面積制限になりました。
           しかし、家具、ピアノ、電化製品など建材を除く家屋内の様々な物に化学物質
    が含有されています。また、建築技術の進化?により化学物質を使用しない訳には、
    いかなくなってます。
     では、そんな住まいが現在作れるのでしょうか?
    昔ながらの住まいとするために逆に最新の技術を駆使し、可能な限り自然素材で作
    られ、化学物質を可能な限り使用しないで建てられた施設があります。
   ●NPO化学物質過敏症支援センター(伊豆修善寺転地療養施設 脱化学物質コミュニテイー
    「あいあい姫之湯」)2004年7月竣工
      ■特徴; 外壁       :土塗り壁(漆喰塗り)
            構造        :薬剤処理されていない天然乾燥杉材
            珪藻土仕上   :厚さ
            室内家具建具 :イタヤカエデ
            接着・止水剤  :不使用
            防腐・防虫剤  :不使用
      ■詳しくは、NPO化学物資過敏症支援センターのホームページを(http://www.cssc.jp/)                    

     金物をできるだけ使用しない
       金物をできるだけ使用しない.jpg         レッカーのデイーゼル排気ガスを向けない
     杉材の壁下地                       レッカーの排気を建物に当てない.jpg

                杉材木ずり下地(ボード類不使用).jpg
                                                                                       

                                  漆喰2回塗り 厚み26mm以上

                                                                                           漆喰2回塗り厚み26mm以上.jpg

投稿者 地元の建物のお医者さん : 2006年02月18日 16:43 | コメント (0) | トラックバック

建築アスベストのマメ知識

●アスベスト(石綿)とは?
   石綿(アスベスト)とは、主にカナダ、南アフリカ、ロシアの鉱山から露天掘りで
  産出する繊維状の鉱物(無機物質)です。鉱物とは均質な化学組成をもった結晶状態
  で産出するもので、ダイアモンド、ルビー、水晶なども鉱物です。
  1)石綿は、繊維状けい酸塩鉱物で、
    層状ケイ酸塩 蛇紋岩系の クリソタイル (白石綿) 原産国:カナダ
    鎖状ケイ酸塩 角閃石系の クロシドライト(青石綿) 原産国:南アフリカ
    鎖状ケイ酸塩 角閃石系の アモサイト  (茶石綿) 原産国:南アフリカ
  2)石綿の特徴は、
    繊維が極めて細い(1/5,000)ので、飛散しやすい。
     クリソタイル(白石綿)の単繊維径 0.02~0.03 μm
       アスベストの繊維束径                      1~2 μm
       ガラス繊維束径                               10 μm   
       頭髪                                         80 μm
  3)なぜ有害なのか?
   ■化学的側面:
    ① 繊維状の結晶鉱物であるために、繊維径が極微細である。
    ② 無機質の結晶鉱物であるために、化学的に安定している。
      ●上記の特性により気体中にいつまでも漂う、浮遊(エアロゾル)状態となり、
       それが吸入性粉塵となる。
       ちなみにガラス繊維は、10μmで結晶状態では無いので溶け易い。
   ■医学的側面:(日経新聞2005年11月13日 12版 参考)
      国際がん研究機構は、1972年から900以上の様々な物質について、人への
     発ガン性評価を実施し、成果を出版している。73年刊行の二冊目で初めてアスベスト
     を取上げた。アスベスト鉱山労働者、アスベストを扱う労働者さらに鉱山周辺住民や労働者
     の家族に悪性中皮種や肺がんが発生する事例やリスクが記されている。
      暴露からガン発生までに30年の潜伏期間があることや、喫煙がそのリスクを
     増強することも紹介している。77年の再評価では消化管や喉頭のガンのリスクも
     ある可能性が追加された。
      欧米では、疫学研究が精力的に実施され、低濃度暴露でもアスベスト関連の疾病
     リスクがあることや喫煙との相互作用などがわかった。
      悪性中皮種は稀なガンで、アスベスト関連ガンと位置付けられる。米国では、比較的
     早期に対策がとられた結果、現在が悪性中皮種発生のピークを迎えているという。
     一方、日本のピークは20年先と推測されている。(現在一番問題となっている
     耐火被覆吹付け材が1985年頃まで使用されていた。)
      喫煙での中皮種リスクは変わらないようだが、肺がんリスクは相乗的に高まる。
     79年発表の米国のデータによればアスベストを扱う職業で喫煙者の場合、肺がんリスクは
     50倍とされている。尚、禁煙期間が長ければ肺がんリスクは低下する

     4)なぜ今まで使って来たのか?
       石綿の有用性  全部そろっている万能選手!
        ①断熱材、吸音材(1987年頃まで使用)  石綿の繊維形状
        ②屋根材、板形状の建材(2004年まで使用)鉱物であるための化学的安定性
          や耐アルカリ性、耐久性、セメントとの混ざりやすい(親和性)、抗張力(強度)
        ③耐火吹き付け材(5%含有は1980頃まで) 鉱物であるための耐熱性
          しかも、経済性と大量安定供給の両立が可能な物質です。 
     5)現在、石綿代替製品はあるの?
        性能を完ぺきに代替する製品はまだ無いようです。
        ① 断熱材は・・・        グラスウール
        ② 耐火被覆吹付け材は・・・ ロックウール、スラグウール
        ③ セメント建材は・・・     PP繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、パルプ繊維
                          麻繊維、耐アルカリガラス繊維、

 ●アスベスト対策について
     1)アスベスト有無の判断は?
        見た目では判別することはできません。
        アスベスト建材は大きく分けて
     ① コンクリート柱、梁の廻りや鉄骨柱などの廻りに耐火被覆材として綿状に吹付け
       られているもの。(アスベスト粉の飛散可能性有り)
     ② 壁、天井ボードに含有。(アスベスト粉の飛散可能性低い)
       これらは外見上では、ほとんど判断し難いです。  
       ひとつの目安として1980年以降の建築物ではアスベスト吹付け材の使用可能性
       は低いと見て良いでしょう。不明の場合は建築図面の確認がお勧めです。
       不安ならば当時の設計事務所か建築会社にお問い合わせしてみて下さい。
         尚、最近(2004年頃)まで使用していたアスベスト含有の壁や天井のボード類は、
       そのままでもアスベスト粉の飛散はありません。唯一心配なのが、増改築、建替え
       などの解体・裁断等の作業で発生します。
       産業廃棄物としての処理もまったく別枠で取扱われます。
       ですから、建替える行為というのは高く付く時代なのですね。


     2)吹付けアスベスト処理方法について(大田区報 2006年1月11日・21日号より) 

処理方法(内容) 長 所 短 所

①除去
根本的にアスベストを完全に除去する

アスベストの危険性をゼロにできる

① 工期が長い
② アスベスト処理に関わるコストが高い
③ 再度、代替材料で吹き替える工事が必要

②封じ込め
 専用薬剤等をアスベストに含浸させて硬化、固着させる

除去方法よりコストが安い

① 完全に除去できない
② 薬剤の重量でアスベストが剥がれ落ちる可能性がある。
③囲い込み コンクリート等で密閉する 除去方法よりコストが安い

③囲い込み コンクリート等で密閉する 

除去方法よりコストが安い

履歴管理を徹底させないと次の建替え時に適切な工事が困難

 
  

投稿者 地元の建物のお医者さん : 2006年01月15日 16:34

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